seven kisses
でも、残念ながら続くバッターは次々倒れ、この回も0点のまま交替。

その後も投手戦とも思える展開で、なかなか点が入らない。

観戦している家族や恋人たちも、だんだん飽き始めている。



途中、チームメイトの彼女という人と打ち解けた。

観戦は3回目だと言う彼女は、チーム事情、観戦ポイント、今までの敬志の活躍などを、面白おかしく話してくれた。

そして、最後に気になることを言った。



「沙絵ちゃん、敬志くんと付き合い始めてどのくらい?」

「う~んと、もうすぐ三ヶ月。」

「じゃ、ベンチにいる子、知ってる?マネージャーなんだけど。」

「ううん。知らない。」

「知らないか。.......敬志くん、何にも言ってないの?」

「うん。」

「気をつけたほうがいいよ。しつこいみたいだから。」
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