seven kisses
「何なら、あの人、実乃里に気があるんじゃねーの?」

「そ、それはないよ。」

「じゃなきゃ、さっきの聞き方おかしいだろ? 弟ってなんだよ。普通、いきなりそう聞くか?」

「違うって答えたんだから、別にいいでしょ?」

「『彼氏です』とは言わなかったけど?」

「言わなくたって、わかるよ。」

「年下に見られるのは仕方ないけど、今のは腹立つ。実乃里がさ、『彼氏です』って即答してくれなかったのもショック。」

「.......だって、言う間もなく、先輩行っちゃったじゃん。」

「言いたくなかったんじゃね?」

「そんなことない!!」

「.......キリねぇな。とりあえず、ここ出ようか。」

「.......。」

< 6 / 190 >

この作品をシェア

pagetop