恋の行方〜甘い約束〜
純君の胸に添えた手でぎゅっと制服を掴むとそれに答える様に少し強く抱きしめ返してくれるのが、心地良くて…自然と涙が止まっていた。





このままずっとこうしていたいな…




本当にそう思えたんだ…





下からバタバタと足音が近付いて来る。






純君の体が少し動いた。
私はゆっくりと顔をあげる。





『泣き止んだみたいだね。』






コクンと頷き純君を見上げる。





純君は真新しい制服の袖で私の涙を拭き取ってくれた。






『花梨っ!!』





下から上がって来たのは藍ちゃんと京平君だった。





『何があったのっ!?』





廊下にペタリと座り込む私を見て焦る藍ちゃん。
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