恋の行方〜甘い約束〜
なんだか食が進まなくなって、お弁当を半分以上残して片付けを始めた。






私の横で藍ちゃんと京平君がいつもの様に軽い言い争いを始める。






そんな姿を純君は眺めた後、私の両手をとって正面から見つめてきた。






『…まだツライの?それとも足が痛い?…苦しそうな顔してる。』






足は動かさなければ痛くない。ひんやり湿布が効いてて気持ち良い。





ツライのは、襲われかけた事じゃない。
私が…私のついた嘘が吉田君を傷つけた…
それがツライの。






『…今度からは小さな事でもいいからなんでも頼って?ツライ気持ちも俺に言って楽になるなら言って欲しい。』






私は首を横に振る。






こんな気持ち言えない。





ようやく好きだって気付いたのに…純君が好きってわかったのに…
私が人の気持ちを思いやれない子なんだって…そう思われて…嫌われたくないよ。
< 139 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop