恋の行方〜甘い約束〜
『はぁ…参った…』





呟くその言葉を聞き逃さなかった。





「何がですか?若先生。」




『入り込む余地なさそうだねぇ?』





当たり前だよ。





「諦めてくださいね?」





そんなやり取りを不思議そうに見つめる花梨。





やっぱり付いて来て大正解。





『遅刻しちゃ困るから、さっさと包帯巻いちゃおうか。花梨ちゃん中入って!』




診療室へ入ろうとする花梨に付き添おうとすると





『大丈夫だよ。もう邪魔しようなんて思ってないから。』





そう言って苦笑する。





「その言葉信じますよ?」




そうして見送り5分後には2人で病院を後にした。

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