恋の行方〜甘い約束〜
駄目だ…泣いちゃいそう…



これ以上一緒にいたら泣いちゃうよ。




「純君ごめん…ひとりで行ってくれる?」




そう行った時、ようやく純君は私を見てくれた。




「あ、藍ちゃんからメールきてね?相談があるから会えないかって。ちょっと気になるから行ってあげたいんだ。」




泣きそうなのを悟られたくなくて思わず俯いて携帯を見る。




「純君も豊君達と久しぶりにあったんだし、私抜きで話したほうがみんなに気を遣わせなくて済むし…。」



『でもそれじゃ…』




「ごめんね!…心配なの藍ちゃんの事が…」




藍ちゃんごめんね。




言い訳に使っちゃって…。



『こっちこそごめんね…本当はデートの予定だったのに…』




「ううん…いいの。…純君の楽しそうにテニスする姿見れたし…。じゃあ!急ぐから行くねっ!」




『え!?ちょっと待って花梨っ…』




引き止めようとしてくれる純君の声と、純君を呼ぶ豊君の大きな声が聞こえてきた。




「ほら!呼んでるよ?早く行ってあげて?」




< 212 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop