恋の行方〜甘い約束〜
純君は少し迷った素振りを見せたけど…




『気を付けて帰ってね?後で家に行くから。』




そう言って豊君達の方へと駆けて行った。




少しそれを見送ってから、私も出口へと歩き出す。




歩くたび、足がズキズキするけれど。




ここで引きずって歩いてもし純君に見られたら、バレちゃう。




足をまた捻っちゃった事に…私が泣いている事。




行ってと言ったのは私なのに。




豊君達の元へ掛けてく純君の後ろ姿を見ていたら、置いてかれた気分になっちゃって、涙が溢れて来ちゃったんだ。




純君に迷惑はかけたくない。




けど、本当は私が悲しんでいることに気づいて心配して欲しい。




いつもの様に私だけを見ていて欲しい。




そんな正反対の気持ちが同じくらいあって、心の中がぐちゃぐちゃだよ…。


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