恋の行方〜甘い約束〜
『からかってなんか…ないよ。』




突然口調が代わって…
若先生の顔からも笑顔が消える。




ドキっとするくらい真剣な顔で、私を見て、近付いてくる。




「わ、若先生?」




『…晃…』




ボソリと呟いた若先生は私の目の前に立って見下ろして来た。




『ここさ、父さんの病院なんだ。俺も医者になって、ここで働き始めたら、みんな、若先生って呼ぶようになったんだよね。』




「…??」




よく言ってる事がわからなくて、首を傾げる。




『わかんない?…ほら旅館とかにさいないかな?若旦那って。あれみたいなモノだよ。』




若って、てっきり名前だと思っていたけど違ったんだ。




けど呼び方よりも気になっている事がある。




『俺の名前は晃っていうんだよ。』




「晃…先生?」




ずっと真剣な表情で私を見つめる晃先生。




急にどうしたの?


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