恋の行方〜甘い約束〜
絶え間なく聞こえるすすり泣く声。





抱き締めてあげたいのに、その資格が俺にあるの?





掴んでた胸ぐらの手を外してベッドの隅で震え泣く花梨を見た。





「花梨…」





ビクっと跳ねる体…
大きくなるすすり泣く声…




「…帰ろう…。立てる?」




こんな所にはもう居させたくない。





震えながら頷く花梨の側に行き肩に手を置こうとした




『イヤッ!!』





バシッと手を弾かれる。





『ごめッ…』





手を払われた俺よりも悲しげな顔をした花梨にズキンと胸が痛んだ。





「俺こそごめん…」





きっと…さっきの恐怖が体に刷り込まれてるんだ…





近づいた手が…俺のだとわかっても…体が反射的に拒否した感じだった…


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