恋の行方〜甘い約束〜
もう一度…気遣うように差し出してくれた手は…震えてた。





わたしがきずつけた





その手に手を重ねながらその思いだけが強くなってく…。





わたしが…





それなのに…





『俺が…全部…いけないんだ。俺が…っ…』





帰り道で立ち止まり泣く純君を見て…





違うっ!私がいけないの。




そう伝えてあげたいのに。




「!?」





どんなに声を出そうとしても…





『花梨…!?』





声が出ないよ。





「…っ!……!!」





純君のせいじゃないよって…





「ーっ!!」





どうして言ってあげられないの?





これじゃ、まるで純君が悪いんだって言ってるみたいだよ…





落ちてこない言葉の代わりにただ涙だけが溢れ落ちていった…



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