恋の行方〜甘い約束〜
職員室へ向かい、担任になる先生に、父さんと二人挨拶をする。



渡された制服に教科書。



何か聞きたいことはないかと問う担任に、俺は迷わずこう聞いた。




「雨宮花梨ちゃんは、同じクラスにいますか?」




担任は、まさかそんな事聞かれると思わなかったんだろう。ポカンとした表情を浮かべる。




『なんだ、花梨ちゃんもこの高校に通ってるのか?』



…父さんは母さんから何も聞いていないんだな。




『雨宮はうちのクラスですが…お知り合いですか?』



担任は俺ではなく父さんに問いかけ、父さんも隣に住んでると話し始める。




そんな話はもうどうでもよかった。




俺の心の中は、花梨ちゃんと同じクラスで良かった!ってただそれだけで一杯。



そうとわかれば、さっさと家に帰って花梨ちゃんに会いたかった。
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