恋の行方〜甘い約束〜
座った俺をジッと見て、メモ帳とペンを持った花梨に胸がドクンって鳴った。





「なんか…痩せた?ちゃんとご飯食べれてる?
足は?もう歩いて平気なの?」





やっぱり怖い。




花梨が何を俺に伝えようとしてるのか




知るのが怖い。





話を先延ばしにしたくて、早口で聞きたかった事を口にした。





花梨は手を止めて俺を見て…




はにかんだように笑って頷いてくれた。





それだけで…




胸が一杯になって…











そんな俺を花梨は切なげにずっと見て、そっと手を伸ばしてきた。





花梨の手が俺の頬にそっと触って、その時初めて気づいた。






「ごめ…っ。」





涙が頬を伝ってた事に…



< 282 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop