恋の行方〜甘い約束〜
花梨…



俺に触れても平気なの?





俺は…触れても怖くないって…




思ってくれてるの?





そっと伸ばした手に自分の手を重ねた。




一瞬だけ…ピクっと強ばったように感じたけど…





花梨の顔が…苦痛に歪むことが無かったから…

そのままゆっくりと両手で握りしめて顔の前に持ってきた。





「こうしても…怖くない?…俺に触れられても…嫌じゃ…ない?」





そう聞いた瞬間、クシャっと顔を歪めて、瞳からポロポロと涙があふれだす。





やっぱり触れられたくなかったのかと思いかけた時、



強く手を握りかえされて…そのまま花梨の顔の方へと持ってかれた。




大切そうに俺の手を頬につけて俺を見つめる花梨。




ゆっくりと口が開いて…


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