恋の行方〜甘い約束〜
父さんと二人で車に乗り込もうとした時、父さんの携帯が鳴る。



俺は車に制服と教科書を詰め込んで、助手席へと乗り込もうとした俺を父さんが止める。




『職場に行かなくちゃ行けなくなった。お前は先に帰ってくれ。』




「家まで送ってくれないの?」




『急ぐんだ。悪いな。』




俺は、はあっとため息をついて、父さんの車を見送った。




早く帰って花梨ちゃんに会おうと思ったのに…




仕方なく、電車で帰る事にした。




すごい混んでるし…
この路線て、利用者多いんだな…



明日からずっとこんな人込みにまみれなくちゃいけないのか…




そうして見渡した車内で、ある一点で釘付けになった。




一瞬、人に紛れて見えた小さな体。





昔の面影に似た顔…





揺れる車内で人に潰されそうなその体を思い切り引っ張って、自分の元へと引き寄せた。
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