恋の行方〜甘い約束〜
『雨宮さんは思い出したくないことかもしれないんだけど……

あなたに乱暴しようとしたのって、アキラじゃない?』




涼子先生からまさかその名前が出るなんて思ってもいなかった私は、言葉を失った。




側に立っていた純君が、微かに震える私の手を強く握り締める。




『やっぱり……』




涼子先生の顔は、怒ってるようにも、悲しんでるようにも見えた。




「どうして…」





『ここ、座ってもいいかしら?
彼氏さんも、座って?
少し長くなるかもしれないから。』





病室においてある丸椅子に腰掛けて、ふうっと小さく息を吐き出してから涼子先生は話し始めた。





『アキラと私はね、幼馴染なの。』







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