恋の行方〜甘い約束〜
『純君、お風呂は夜に入るから、その辺少し散歩でもしない?』




「そうだね。そうしようか。」




今日は天気もいいし、病室にこもりきりだった花梨にはいいかもしれない。




『じゃあ、私着替えてくるね!純君はリビングで待っててくれる?』




そう言って階段をトントンと軽快に上がって行った。





「おばさん、花梨とちょっと散歩にいってきますね。」



入院してたときに持っていってた荷物を片付けるおばさんに声をかけると、



『いいけど、補導されたりしないかしら。学校休んでる身なんだから。

純君、花梨の事、よろしくね。』



ぺこりと頭を下げてくるおばさんをみて、ああ、俺だけじゃなかったと気付かされた。




おばさんもまだ、花梨が本当に大丈夫か心配なんだ。




『おばさん、ちょっと考えてたんだけどね…』



花梨がまだ下へ降りてこない事を確認して、おばさんは話を続けた。



『花梨を襲った人、まだ捕まっていないでしょう?
もし、ストーカーとかだったら、また危ない目にあうんじゃないかしらって心配なのよ。』




< 309 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop