恋の行方〜甘い約束〜
純君に促されて、仕方なく歩き出す。




ぎゅっ…





「え?え?純君っ!」




突然手を握られて、慌てる私に純君は笑う。





『昔はよく繋いでたでしょ?懐かしいね!』





懐かしい…という感情は沸き上がって来ない。



小さな頃は同じ大きさだったのに、純君の手は昔とは全然比べ物にならないくらい、大きくて…





すっぽりと私の手が純君の手の中に入るくらい大きくて…






筋ばった長い指に大きな手の平。手、ひとつだけとっても男の子なんだって主張してるんだね。





「私、なんで純君の事アリサちゃんなんて呼んでいたんだろ…」
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