恋の行方〜甘い約束〜
ようやく、降りる駅に着き、降りる人波にのって私達も電車から降りる。




や、やっと離れられた…




ドキドキする胸に手をあてて、大きく息を吐き出した。




『花梨ちゃん酔った?具合悪いの?』




覗き込んでくる純君に治まりかけてたドキドキがまた始まる…




「へ、平気だから!行こうか。」




そうして改札を出た所で、純君が、私の手を握った。




ぎょっとして純君を見上げると…




『こうしてると落ち着く…。柄にもなく緊張してるのかな?』




肩を竦めて言う純君に、恥ずかしいから離してと言おうとした…




『転校生ってそんなに珍しいのかな…すげー見られてるし…』



そう言って少し俯く純君…。確かに、さっきからジロジロと沢山の視線を感じる…




「…大丈夫!私、純君が馴れるまで側にちゃんといるから!」





確かにこんなんじゃ、嫌だろうなって思って、気付けば純君にそう言っていた…
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