恋の行方〜甘い約束〜
「きゃっ…」



突然体の圧迫感が消えた。


気付けば背中は電車のドアにもたれている。


そして目の前には白いパーカー姿の男の人の胸板。


両手をドアにつけて立って人混みから盾のように守ってくれている?



そうっと顔を上げてその男の人を見る。




うわぁ…すごい綺麗な顔立ちしてる。



長いまつげにすっと切れ長の大きな目。通った鼻筋に薄い唇。


すべてがバランスよく配置されてて、思わず見とれてしまう。



その人は私の視線に気付いたのか、下を向く。




ばっちりと合った視線。



「あ…」



至近距離が恥ずかしくて私も下を向く。




見とれてたのバレたかな。
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