恋の行方〜甘い約束〜
俺は机を少しだけ花梨ちゃんの方へと近付けた。




そんな状況を周りは囃し立てて、すごい見られていたけれど、どうしても言わなくちゃいけないと花梨ちゃんにしか聞こえない小さな声で話しかけた。




「花梨ちゃん…ごめん…迷惑かけちゃって…」





どうしても花梨ちゃんの特別でいたくて、周りにそう意識して見て欲しかったんだ…





俺のせいで、友達に冷やかされるくらいで済むなんて思ってたのが甘かった…





「岡村には…本当の事話していいから。」





…本当は嫌だけど、仕方ないよな。




『…いいの?』




顔を漸く俺に向けてくれた花梨ちゃんの顔は心なしか疲れた顔に見えた。
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