大切な人
-永遠なんて存在しない-
瞬side
由香が発した言葉が俺の心を砕いた。
〝別れよ〟
一番近くにいた俺が
由香を気遣えてなかった。
彼氏なのに…
気づけば由香を傷つけていた。
「ごめん。俺の言い訳を聞いてほしい。」
自分勝手って思う
由香は、うつむいまま
首を軽く縦にふった。
「俺、由香が自分を好きなのか分からなくなったんだ。好きって聞いたことなかったから
だから
由香の目の前で他の女と一緒にいたんだ。
…妬いてほしくて
自分勝手でごめん。
もう絶対しない。
…もう一度、信じてくれないか。」
必死に願った。
由香が離れていくのだったら
他に何もいらないから
由香だけをくれ
って
もう一度信じてほしくて…
だけど
由香の答えは、ノーだった。