大切な人
-永遠なんて存在しない-
瞬side
俺は、教室で寝ていた。
カタン
誰かが来た音がして
目を覚ましたいのに睡魔に負ける。
薄く目を開けその誰かを見た。
そしたら
さっきまで負けていた睡魔に勝った。
「…由香?」
一緒の教室にいても全然話せなくて…辛かった。
だから
由香の鞄が置いてあるのを見て
俺は、わざと教室に残った。
そして、知らないうちに寝てしまっていた。
「…ぁ、先生が瞬くんの単位ヤバいって言ってたよ。だから、先生の所に来いって」
小さい声で伝えてきた。
その音量に対して俺は、馬鹿でかい声を出した。
「あ゛!!やべーっ!」
無意識だった。
別に気を引くためとかじゃなくて
真剣だった。
「……フフ」
小さな声で由香が笑った。
2ヶ月経った頃から笑わなくなった由香が…
今笑った。俺の前で…
「やっと…笑ってくれた。」