大切な人
-永遠なんて存在しない-
大切な人
由香side
瞬くんが私の手を引き圭吾のクラスへと向かうと言い放った。
「しゅっ瞬くん!ちょっと待って」
瞬くんの手を振り離した。
すると瞬くんは、少し怪訝そうな顔で私を怒鳴った。
「じゃあ…どうすんだよ。
由香は、アイツのこと好きじゃねぇの。
俺は、お前のこと好きだから気持ち伝えた。
お前も…アイツのこと好きだったら
怖いなんてそんなん考えんなよ!
ぶつかんなきゃっ…伝わらないだよ!」
…瞬くんの言う通り。
伝えなきゃ伝わらない
怖いなんて逃げてちゃ駄目だよね。
「私が…ちゃんと行く。伝えるから、待って…。」
瞬くんは、ごめんと言い教室に戻って行った。
その後すぐに
「由香っ」
呼ばれた方を見ると
圭吾の姿があった。
「あ、圭吾…」
もしかして…聞かれてた?
私の心臓は、バクバクで破裂しそうだった。