コンプレックス
「大丈夫よぉ、高いとこなんてすぐ慣れるよっ!そうだおまじないしてあげようか」
そう言って馴れ馴れしくタケルの手をとろうとした。
から私…
「あっ…あー!」
「何っ何よっ!?」
「すみません、席間違えた!私、そっちだわ!」
「え?間違えてね…」
間違えてないけど…ええぃタケルこっち見ろ!…よし。
私は片目で合図し、私とタケルは席を変わった。
「へへっ、道中よろしく!」
「よろしくぅ…」
女の人はちょっとガッカリしたみたいだったけど…。
ふとタケルのほうを見ると…笑ってた。
「?」
席変わったのがそんなに嬉しかったのかな。ならまぁよかった。
その後は長時間ゆえ、三人ともうとうとしたのだった。
旅に出ようと決めた時、不安で恐くて仕方なかったけど…
こんな…居眠りなんてできると思わなかった。
「沖縄ー、着いたー!」
行き先は決めてないけどー。
タケルは…バスに乗るみたい。
「なんでついてくんだよ?」
「えっ!?」