コンプレックス
素直な気持ち
「ただいま!」
「あ、おかえりタケルちゃん」
タケルは二週間の研修を終え、ローズに帰ってきた。
「ねぇなんか焼けたんじゃない?海で遊んでたんじゃないでしょうね?」
「そんなわけないだろ」
「お土産は!?シーサーの置物!」
「あーはいはい。めちゃくちゃ重かったよ…」
「まぁ上等だわ!ありがと~う」
「……………」
「ねぇどんなのマスターしたの?早速メニューに取り入れたいんだけど」
「あ?ああ…」
「…タケルちゃん、落ち着きないわね。さっきから何をキョロキョロしてるの?」
「え?いや…」
「…何よぉ?気になるじゃない」
「いや…。…あいつは?」
「あいつ?って、どいつ?」
「…俺もっかい行ってくる」
「えっ!?…って沖縄に!?ちょっとタケルちゃんっ…」
ジェニファーさんはしらばっくれていた。
真に受けたタケルは再び荷物を抱え、折り返そうとした。
そこの曲がり角で出会い頭った。
「!」
「あっすみませんっ…タケル!今帰ったの?おかえり!」