コンプレックス
「他の男の人みたいに、タケルちゃんと一緒にいて、触れられて、嫌?恐い?」
「そういうんじゃない…はずなんですけど…んあーどうしちゃったんだ私…」
「ふふふ。かわいいユカちゃん」
「かわいくないです!…もぉ~…」
私がいけないんだ…。
タケルは…らしくないほど素直に伝えてくれたのに…
「けどねユカちゃん…」
「…?」
ジェニファーさんは急に、意味深な面持ちで話し始めた。
タケルの…正体を。
「……それでもユカちゃん、タケルちゃんを愛し続けられる?」
「……………」
…正直、言葉を失った。
タケルがまさか…
本当は女の子だったなんて…。
でもそれなら、私がタケルのことは平気だったのが納得いく。
そう、一時はそう疑ったこともあった。
そうか…
「…タケル」
「ん?」
「…こっち見ないで!」
「ええ?なんだよ?」
「……………」