コンプレックス

背後からタケルをぎゅって抱きしめた。



「……………」

「…ごめん、最近私素直になれなくて…。本当は心配してくれたり…嬉しかったんだ。けどなんか…逆の言葉ばっかり出てきて…」

「……………」

「私…素直な気持ち言うとね…私もタケルとずっと一緒にいたい…」

「……………」

「私タケルのことが好き…みたい。それは…タケルが本当は女の子だったって知っても、変わらなかったんだ。むしろっ…」

「え?」

「…?」

「は?今なんて言った?」

「え?…だから、タケルが本当は女の子だって知っ…」

「ぶっ…ははははははっ」

「…!?」



タケルは笑い、転げた。



「…なによ、私は真剣に…!」

「誰が言ったの?それ」

「え?ジェニファーさんだけど…」

「ばっかじゃねぇの?俺のどこが女なんだよ?」

「…ええ?違うの!?」

「証拠見るか?」

「やだっ…何言ってんの!?変態っ…」



< 120 / 123 >

この作品をシェア

pagetop