コンプレックス
タケルの横に到着。
「な…なんでもないけど…ハァ…」
タケルは後ろを振り向くと、突き飛ばされた酔っ払いの姿が見え、私のパニクり様がどういう理由が察知したみたいで…
「……昔何かあったから?」
「え…?」
「いや、なんでもない!」
「…まぁ……ちょっとね」
「ふぅん…」
「…あなたも何かあったから…?」
「え?…何もねぇよ。根っから嫌いなんだ女は」
「あ…そう」
「何で帰るの?それともどっか泊まるのか?」
「電車で…まだ最終便あると思うし」
「じゃ駅までな」
と…あんなに拒絶してたけど、タケルは送ってくれたのだった。
「ありがとう、送ってくれて」
「散歩しただけだ」
「そうだ名刺渡しとく」
「え、いらねえよ」
「そんなこと言わないで、何かご用があればお申し付けください」
「…営業かよ」
「そうよ。それからねぇ…」
「まだ何かあるのか!?」
「お友達にならない?」
「……ありえねぇ。あんたわかってんの?俺あんたが嫌いな男だぞ。俺は女が嫌いなんだ」