コンプレックス

「だから！性別を越えて、お互いにコンプレックスを持ってる者同士仲良くなれないかな？」

「無理だな」

「私は女じゃない。あなたは男じゃない」

「何言ってんだ？絶対無理だ！」



こ…この頑固者…！



「…わかったよ、もういい。じゃあね」

「今度こそもう会うことねぇな」



イーだ！



なんか、仲良くなれそうな気がしたんだけどな…。



タケルは…男だけど、そこらの男とは違ってた。





「もしかしてタケルもオカマ!?」

「オカマがどうかしたの？」

「や…ひとりごと！」

「ユカ、クマができてるよ」

「本当？夜行で帰ってきたんだけどほとんど寝てなくて」

「なんでそんなに遅くなったの？仕事は早くすんだでしょ？」

「え？まぁちょっと…」

「まさかまた逮捕されたとか？」

「違うよっ！まぁ…この前の続き的なことはあったけど…」

「へぇ～、なるほどね」

「…さっちゃん、何を納得してるの？」