コンプレックス

「申し訳ありませんっ!」

「昨日はいきなりの早退、今日は遅刻…一体何があったの?」

「それは…私にもよくわからない事情が…」

「どういうこと?」

「昨日と今日の分も頑張りますのでっ…」

「今日はもういいわよ。帰んなさい」

「そんなっ…」

「だってもう夕方じゃない」

「あ……」




乱れてる…ひとりでお気楽だからってこれじゃいかん…。


これじゃいくらでもつけ込まれる…!



「ユカ!なんだ今日休みかと思ってた」

「寝坊しすぎちゃって…。今からでもって思ったんだけど、もういいって…」

「え…まさかクビ!?」

「そこまではまだ…」

「まぁ元気出しなよ!今週末は女子会だし、楽しみだね!」


「うん」




さっちゃん、最近ハリがあるなぁ。余裕すら感じられる。前は女子会よりも合コンに燃えてたのに。


私は…



無理。考えられない。男の人と一緒に暮らすなんて…
結婚なんて無理…



「だってば~…なんで!?」



会社の門の外に菊江おばちゃんが連れてきた加藤まさるがいる…


まさか待ち伏せ!?



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