コンプレックス
「まぁーそれなら早く連絡くれたらよかったのに…恐かったでしょう」
「ごめんなさい…買い物もできなかった…」
「大丈夫。今日の分は足りたから、あとはタケルちゃんが行ってくれるから」
「は!?わかったよ、行ってきます!」
「あ…ごめんねー…」
「いいのよ、気にしなくて。タケルちゃん最近元気だから」
「え、病気だったんですか!?」
「やだちがうわよ~!心のほう。前はもっと暗かったのよ」
「あ、そっか…」
「それにしてもねぇ、やぁねぇ、まだ諦めてなかったのねその男。こうなるともうストーカーね」
「……………」
もう大丈夫だって、言ってたのに…
もう…失踪前の生活には戻りたくない…!
絶対見つからないようにしないと。
以来、私は外を出歩かず、厳戒態勢をとっていた。
つもりだったんだけど…
いつ…どこでどうやってこの場所がわかったの!?
それは、私がひとりでお店の掃除をしてる時…
「みぃつけた」
加藤まさるが…とうとう来てしまった…。