コンプレックス
「ごめんねユカちゃん…」
「なんでジェニファーさんが謝るんですか、迷惑かけてるのは私のほうです。私がここに逃げてきたばかりに…」
「そうだよ、ったく」
「タケルちゃん!」
「つーかあいつ何者なんだ!?何の力があって人の店まで操れるんだよ?どうやってこの場所がわかったんだ?いい大人がガキみたいなイタズラ通報してんじゃねぇよ!」
「ごめん…」
「ユカちゃん…。タケルちゃん!あんたが悪いのよ!」
「はぁ!?」
「罰としてお店のお酒持ってきなさい。こうなったら今夜は3人で飲み明かしましょう!」
「おぉ、よっしゃ了解したっ!…おまえも手伝え」
「うん…」
酒蔵で、タケルは言った。
「…さっきは悪かった」
「え…」
「なんかカーッとしてヘンこと言ったろ。あれ本心じゃない…から」
「うん…」
「…ははっ見ろ。ジェニファーのやつ待ちくたびれてしわくちゃになってる…くくっ。早く持ってったほうがいいぞ」
「う、うん…」
わかってる…。
「あっユカちゃん、重たいでしょ~、まぁタケルちゃんたらこんなに持たせて」
「大丈夫です…」
「さぁさ、今夜は何もかも忘れて飲むのよ!」
「っと…ありがとうございます…」
「大丈夫よユカちゃん。私たちはいつだってユカちゃんの味方よ」
わかってる…。