コンプレックス
お人形さん
けどもう…これ以上迷惑かけられない。
夜が明けて
「ん?…あら、こんなとこで寝ちゃったのね。…タケルちゃん、どうしたの?」
「これ…」
タケルがジェニファーさんに渡したのは、私が書いた置き手紙。
2人が酔って眠ってる間に、私はここを発った。
「まぁユカちゃんったら…大丈夫かしらぁ…ねぇ…どうしましょうタケルちゃんっ」
「……………」
ジェニファーさんはおろおろしていた。
「おい、このオカマヤロウ!まだ捕まってなかったのか!」
加藤だ。
「なっ…人んちにいきなり入ってきてそれは何!?」
「このままじゃすまさないからな。おい、ユカー。居るんだろ。おーい!」
「居ねぇよ」
「今さら隠したって無駄だ。ユカー!」
「信じないなら…店中、2階の寮も全部捜してみろよ」
「…カ、ユカー?…ユカー!」
加藤は本当に店中、2階の寮までもあさくりまわり、他のオネエ様方を絶叫させたのだった。
「居ない…どこに隠したんだ!?」