コンプレックス
本当は不安でしょうがない…
「…やってないんだから胸張っとけ」
「うん…」
警察署…到着。
「あ…のぉ…」
「はい?あれ、あなた…」
き、気づかれたー、手錠かけられる前に説明せねばっ…
「私やってません!暴行も窃盗も絶対にっ…!」
「尾上ユカさんですね」
「そっ…そうですけど…」
体の大きな警察官が迫ってくる…!
何を出すの!?手錠…!?
手…帳…。
「はい。その件なら解決済みですね」
「は…?」
「先ほど加藤さんの方から被害届は取り下げたいということで。何か誤解が生じてたようですね」
「じゃあ私もう指名手配犯じゃないんですか…?」
「ええ、そういうことですね」
ほっ…としたら力が抜けた…。
「まったく、男女の喧嘩に警察巻き込まないでくださいよ~」
「え?」
「喧嘩の原因は、そちら?」
タケルを指した。
「よくないよ~、婚約してるんでしょ加藤さんと」
「あの人…加藤さんがそう言ったんですか!?」