コンプレックス
チャイムを鳴らしまくり扉をドンドン…
「…!」
まさか別荘を崩壊するようなこと…!?
「あの…もしもし…」
私はもう一度、警察に相談することをやっと決心した。
今度はちゃんと聞いてくれ、それからは周辺のパトロールをしてくれると…。
「ユカちゃん、電話だよ」
「あ、はい」
翌日の夕方だった。
犯人を捕まえたからと、警察に呼び出された。
「こちらです。ご確認を…あの男ですよね」
ああ…これでやっと逃げ回る生活から解放される。
ビクビクしながら覗くと…
「…えっ!?」
「はい?」
「違います違います!あの人じゃありません!」
そこにいたのは加藤ではなかった…。
「どうも申し訳ありませんでした」
「冗談じゃないよ、ったく!」
「だってあなたが周辺をウロウロしてたから…」
そこにいたのは…タケルだった。
なんか…ガッカリしたような、ほっとしたような、おかしいような…ヘンな気分。