コンプレックス
「もっと早く再度警察に相談したらよかったんだけど…私逃げてばかりだったから…。タケルごめんね」
「何が」
「迷惑ばかりかけて…」
「べつにそんなふうには思ってねぇよ。俺もジェニファーも…。ジェニファーなんか毎日おまえのこと気にしててさ」
「…嬉しいなぁ。また会いたいな…」
「…帰るか。ローズに」
「……タケルはいいの?女がいても…」
「…おまえなんか女じゃねぇよ」
「は…?じゃ…私、何?」
「…何だっていいよ!ただ俺はおまえといたって苦痛じゃないから…あ~何言ってんだ俺…」
「タケル…」
「…ちょっと手洗い行ってくる。おまえの分まで食ったから腹痛ぇ」
初めて言われた。そんなこと…。
ローズにいたころはいつも嫌嫌嫌嫌言ってたのに。
「ふ…ふふふ」
「楽しそうだね」
「…!」
お手洗いから戻ってきたタケルは…
「…あれ?あいつもトイレか?」
そう思い、しばらく待っていたけど…