コンプレックス

タケルを見失い、追いかけ、我を忘れ空港まで来てしまった。

福岡行き…


今…飛んだ。





さっちゃんが言ってたことが本当なら…なぜ?












「…来ちゃった」



後日、私はジェニファーさんのところを訪れた。
裏へ行ったらタケルが嫌がるだろうから、ローズにお客として…





「いらっしゃいませ~」

「…本日のオススメください」

「あら?……似てるわ~」



お店のマリアさんが首をひねっている。



「お久しぶりです、マリアさん」

「ええ!?…やっぱりユカちゃん!」

「今日はお酒飲みに…」

「ママママ!ユカちゃんよ!」



マリアさんは聞く耳も持たず、そそくさジェニファーさんに伝えにいった。





「ユカちゃん…!」

「あ…ジェニファーさん…」



思わずうるうるきちゃった…



「ユカちゃあ~ん!」



ジェニファーさんなんか号泣しながら私を抱き寄せた。



「うぉわ~ん、会いたかっわ~ユカちゃんっ」

「ぐぇっ…私もです…けど苦しっ…」

「あらごめん。思わず怪力が…」




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