17センチの片想い。
秘密のともだち
「はー、まさか同じ名前とは思わなかったわー。」
「私もですよ…」
香月と和希だなんて。
読み方はかづきとかずきで違うものの口で発音してしまえば全く同じだ。
正直この名前はよく男子と被ったりしてたんだけど
まさかここで被るなんて本当に予想外だ。
「な、漢字どんなの書くの?」
「えーっと、香るって字に空に浮かぶ月の月で香月です。」
「じゃ、俺と違ってすに点じゃなくてつに点なんだ。」
「そうですね。」
すげー、おもしれーの!
なんてカラカラと爽快に笑う彼の隣で未だ緊張に固まる私。
ハタから見てみたらよく分からない状況なんだろうなあこれ…
なんて思いながらお弁当の卵焼きを口に運んだ。