17センチの片想い。
「おはよー。」
「香月、おはよ。」
友達に軽く挨拶をして、席に鞄を置いてから友達の会話に混ざる。
あぁ、早く昼休みにならないかなあ。
早く雑誌の写真やインタビューをじっくり見たい。
うちの学校は結構厳しくて、昼休み以外は雑誌を見る事は禁止にされている。
その上私の周りには女の子のアイドルが好きな子はいないから昼休みでも見にくくて…
空き教室でこっそり見るしかない。
家に帰ってから見ればいいのかもしれないけど、
そこまで待っていられる自信も余裕もない。
バッグに仕舞われた雑誌が気になって仕方ない。
早く、早く昼休みになれ、
なんて胸の中でこっそりと願いながら、友達に話を合わせた。