17センチの片想い。


チャイムが鳴る度に、あと3時間、2時間と心の中でカウントする。


ようやく4時間目の終了を知らせるチャイムが鳴り響いたと言うのに、
運の悪い事に4時間目の教科は数学で担当の先生の授業延長が多い授業。


ただでさえ数学には苦手意識があるのに…
先生がこれだからもっと苦手になるんだ。

なんて八つ当たりを心の中でしながら、そわそわと先生の終了の合図を待つ。



「じゃあ次はこの続きから。予習復習をしっかりするように。じゃあ、委員の人挨拶。」



やっとか、って感じで委員の人が挨拶をして、
みんながざわざわと騒ぎ出す。


鞄の中の雑誌を確認して、
机の横にかけていたミルクティーの入ったコンビニの袋を鞄をさげた腕とは逆の手にさげた。



「今日はちょっと、他のクラス行くね!」



いつもご飯を一緒に食べているみんなから
りょーかいーなんて適当な返事を聞いて、

機嫌よく教室を飛び出した。


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