野良猫みたいな男 ■

***


「同棲とか・・・そんな甘いのじゃないしっ!!」




私は思わず、ロッカーに八つ当たりして、
がっちゃんとドアを閉める。


夕べ、シチューを食べた後、
ナギサは自然にくつろぎ、
さも、当たり前のごとく、シャワーをかり、
部屋に置いてあった大輔の服を借りて、

「じゃ、寝るから。」

といって、私のベッドで寝ようとするから、

「ちょっと待ってよ。あなたは、ソファーで寝てよっ」

あわてて、自分のベッドを死守したのだ。
そもそも、
なんでソファーに寝かせちゃったんだろっ。






同棲とかじゃなくて、
勝手に、居候されてる感じ。




今朝も、勝手にコーヒー入れてるしっ

「--もぉっ。」

ぐっと力をいれて、鏡を見る。




「いらだってるわね~。
 彼氏と喧嘩~?」

クスクス笑いながら、美香さんが入ってきた。

「美香さん!」

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