野良猫みたいな男 ■
肩より少し伸びた長めの髪を
ふんわりさせた
オトナの女性って感じの美香さん。
私より、3つ年上で憧れの先輩。
「そんなんじゃないんです・・・」
ふぅ。とため息をつく。
夕べ、大輔にメールしたけど全然返事が無くて・・・
何度も携帯電話を見つめていた。
それに、ナギサのことも気になる。
いつまで居座るのかしら。
今日は遅刻しそうだったから、鍵を預けたけど・・・
そもそも、ナギサの仕事もわからないし。
なんで家に帰らないのかしら。
「もぉ。眉間にしわ寄ってるわよ?
朝子ちゃん。」
ふふふと美香さんに笑われて、
思わず顔を隠す。
今から仕事だから、気持ちを入れ替えなくちゃ。
よしっと小さくうなずいてから、
美香さんと一緒にロッカールームを出た。
まずは、店内の電気を入れて・・・
「美香さーん。
私、外の掃除してきますねー」
今日も、
いつもの一日がスタートっ!!