野良猫みたいな男 ■
大輔はカクテルを注文すると、
「朝子は何か食べた?」
「うぅん。まだ。」
「じゃぁ、なにか適当に頼んで。」
そういわれたので、
適当に注文をする。
「あの・・」
「なぁ、朝子。」
私の発言を遮って、大輔が名前を呼ぶ。
「・・なに?」
「なんで、浮気をしたんだ?」
真剣なまなざしにちょっとうんざりする。
ーーー・・・だから…
「浮気じゃないし。
ホントに誤解だよ?
どうして信じてくれないの?」
悲しくなってくる。
本当に、何もないのにーーー
って夕べは泊めたけど。
「・・・本当?」
大輔がじっと見つめてくる。
「本当よ?ただ、写真を撮ったからプリントしてって頼まれただけ。」
「---じゃぁ、信じるよ。
でも・・・もうほかの男を部屋に上げるなんてことしないで。
俺、朝子のこと好きだから・・・
ーーーー嫉妬する。」
大輔は、少し照れたように顔を赤くした。
その様子に私の方が真っ赤になってしまう。
「--私もっ。大輔が好きだよ。」
そういって、二人は乾杯をしてゆっくりと
お酒を楽しんだ。
仲直りできてよかった。