野良猫みたいな男 ■
大輔の会社の人と会うなんて・・・
もしかして、初めてカモ。
しかも、ちゃっかり「彼女」として紹介されちゃったし。
ちょっとうれしくなって、
思わず笑みが漏れる。
「朝子?どうしたの?」
「んーーー?なんでもないっ。」
私は絡みつくように、
大輔の腕に自分の腕をまわした。
大輔はそんな私に優しく笑いかけて、
頭をくしゃっと撫でてくれた。
そんな何でもないようなことが
すごっくうれしくなっちゃう。
大輔と、
私のアパートまでの道。
途中、コンビニによって
野良猫にビックリして、
そして、
夜道を寄り添いながら・・・
楽しく、アパートへと向かったんだ。