野良猫みたいな男 ■

あのドラマどうなったけーー?
録画してたかなぁ

なんて、たわいのない会話をしながら
アパートのドアを開けて、

大輔は、
「よし、ほかの男はいないな」
なんて、冗談を言いながら、
私に優しくキスを落としてくれた。


そのまま
ぎゅっと抱きしめてくれて、
もう一度、
今度は少し強引なキスをしてくれた。


少し目があって、
二人は くすっと笑った。



そのまま、
二人は欲望のまま
ベッドに身を投げた。



大輔をすぐ近くで感じられて、
私はそれだけで
幸せの絶頂だったの。




だからすっかり忘れてた…

「なぁ、合鍵…またもらえる?」

大輔が少し申し訳なさそうに
私に腕枕をしてくれながら優しく言った。


あ…

そういえば…


合鍵って…

ふと、ナギサのことがよぎった。

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