野良猫みたいな男 ■
うーん と背伸びを思いっきりして
「いつ帰ってきたんだ?
お帰り。」
ふわっと欠伸交じりにナギサがいった。
「結構前に帰宅したんですが…?
シャワーまで浴びちゃったわよ。
っていうか、
早く合鍵返して。
私は今からご飯なんだから。」
「ご飯って、ソレ?」
ナギサは私の手の中にある弁当指差した。
あ。
今日は瞳の色がグリーンなんだ。
「アサコ。オレのは?」
「はっ??」
何で?
図々しいっ。
「なんだ、オレの分は無いのか。」
やれやれと言いたげに首をかしげる。
「じゃ、行こう。
ほら、それは明日にでもしろよ。」
「ちょっ・・・」
私の意見は全く聞かず、
ナギサは、
すっと立って、私の手を引いた。
私は、
掴まれた手を払うと、
せっかく買ってきた弁当を冷蔵庫へとしまった。