野良猫みたいな男 ■
ベッドから抜け出して、
ナギサを起こさないようにそーっと部屋を出る。
「げっ。なにこれーー!!!」
シャワーを浴びようと浴室に入ると、
私が昨日つけてた服が脱ぎ捨てられていた。
ーーー下着までびしょぬれで
…混乱する。
よく見たら
今私が羽織っているシャツは
私のじゃないし…
「朝から、うるさい…」
「なっナギサ!」
ふわぁと眠そうなナギサが
浴室のドアの前に立っていた。
「あのっ。昨日はーーー」
「あぁ。何?」
「私、何も覚えて無くて…そのぉ。」
恐る恐る
ナギサに目をやる。
ナギサは呆れたように
はぁーーとわざとらしくため息をついた。