野良猫みたいな男 ■



電話をするとすぐに大輔に繋がった。


なんだか
もやもやした感情があふれる。


「もしもしーーー?」

『朝子?』


聞きなれた優しい声が耳をくすぐる。



「・・・・」


『・・・朝子。
 ちゃんと会って話がしたいんだ。

 今日ーーー
 
 いつものバーで待ってるから。』


「わかった。」



じゃぁ、
となんだかそっけない返事をして
私は携帯をポイと
ベッドに投げ捨てた。




コンコン。



「アサコ?」

軽いノックの跡
ナギサが
背中から声をかけた。


ーーもう。
ちょっとは一人になりたいのに…。


「---何?」

「!!」

ナギサが綺麗な眉をしかめた。


「何?」

なんだろ。
そんな変な表情して…




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