野良猫みたいな男 ■

***

現実

***



「おい。
 飲みすぎ…」

「--何よ。いいじゃない。」


私の隣にはなぜかナギサ。


なぜか…

っていうか、
私が呼び出したんだけどね。


いつものバーにいつものお酒。

隣には違う男。

なんだか
安っぽい話で笑えてくる。


「バカみたい」

思わず口にだす。

結局
大輔とは終わった。


本当にあっけない。


大輔は既婚者じゃなかった。
『妻』じゃなくて『婚約者』だそうだ。


だから、
大丈夫ーーって


「大丈夫って何よ!」

思わずグラスのお酒を一気に飲み干す。

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