Devoted Love
そんな時、「すいませーん」とお客さんに呼ばれ藤原さんは走って行ってしまった。
乱された髪を鏡も見ずに手ぐしで整えた。
自分に自信・・・?
すっごく綺麗な高橋さんの足元にも及ばない私。
だから頑張って、彼の好みに合わせて髪を毎日巻く。
長かった前髪もばっさり切った。
彼の好みに合わせた化粧をして、彼の好みの服装を心がける。
全然苦痛なんかじゃない。
だから、こんなに頑張ってるんだから・・・
初めて彼と会ったあの時よりも、
彼は私の事を気にしてくれているかもしれない・・・なんて
そんな自惚れが生まれてしまった。